「ラッコのクーちゃん大冒険」彼に学ぶ事
釧路川から納沙布岬の大冒険
釧路川の野生のラッコの奇跡
(動画を見る時はブログの左上にあるblog-tunesを0FFにして下さい)
2009年2月11日突然釧路川に迷い込んだ野生ラッコ
とても寒い日の朝に奇跡は起こりました
★偶然の出会い★
2月11日の朝に私は息子と釣りに出かけたのでした
場所は釧路川護岸で幣舞橋の上流・・
釣りは・・たまにコマイが釣れる程度・・
そして
ともかく寒い・・
中々揺れない釣り竿の先を見ていると
上流から
静かに流れて来ました・・黒い生物が・・
以前
釧路川の上流の雪裡橋の所にアザラシが滞在したこともあり
今回もアザラシ?と思ったのでしたが・・
少々様子が違うと思い
ブログ用にいつも携帯しているカメラを持って
近づいてゆくと
その黒い生物は・・アザラシでは無い?!・・
しかし
私の知識の中には「ラッコ」という動物の記録が無く・・
この生物は???
一瞬思い浮かんだのが・・ビーバー!でした(笑)
北海道内の都市の市街地の釧路川・・
川に現れるといえば・・ビーバー!と
あまりにも単純な
生物学の知識の乏しい私はビーバー!・・
しかし、その黒い生物の尻尾を見て・・・
ビーバーでは無いと気が付くのに
そうは時間がかからなかったのです
私にもビーバーはスコップの様な尾の持ち主
くらいの知識はあったのです(笑)
目の前に居るのは
スコップの尾というより
尖った剣の様な尾を見せていたのでした・・
いったい
この生物は?
もしかしたら・・ラ・ッ・コ?
ラッコという生物が居るという事は知ってはいましたが
ラッコは水族館にいるもので
それ以外に何処にいるものなのか・
・
まったく知らなかったのです(汗)
まわりには誰もいず
目の前をプカプカと流れてゆく
奇妙な生物に
戸惑いを感じながらも
これは・・ラッコだろ・・
もしかして・・・ラッコだよな~と
思いながら
釧路新聞社の友人に電話をしました
釣り情報を担当している友人で
いつも釣りの話しかしないのですが
私が突然に
「オイ!目の前にラッコが居る!
記者を幣舞橋に来させてくれ」と
言うと・・アザラシじゃあ無いの~と
ラッコという言葉に信じがたいという反応をした
当然だと思う・・電話をしている私もまた
ラッコだと思うと・・半信半疑だったのです
私は川の流れに乗って
下ってゆく異生物に合わせて
幣舞橋方面に歩いて行きました・・
護岸で写真を写していると
その異生物は
流されてはクルクルと回転しながら・・
上流に上って行く・・
幣舞橋の上に移動して写真を写し続けていると
人々が集まってきました・・
橋を通りがかった子供連れの女性に
何ですか?と聞かれて
ラッコだと思いますと答えたが・・
乏しい知識のなかで初めて見る生物が
ラッコであると言い切れる確信も無いのに(笑)
愛用のカメラを写真から動画モードに切り替えて
夢中で撮影を続けました
その後少しずつ人々が集まり
話を聞きつけて幣舞橋に来た公共放送の記者は
この奇跡の瞬間にカメラマンが来ていずに
携帯で連絡をしてカメラマンを来させてくれと
私の横で慌てていました
慌てなくとももう一時間以上も
ラッコは逃げる様子も無くプカプカ浮いているのである
ふとラッコを見て・・
ラッコもまた彼の人生に於いて初めて見る人間を
あれは何だろうと観察している様に感じたのでした・・
私は2ギガのメモリーカードを使いきり
少し平常心に戻って
目の前で起きている事は
奇跡の光景だと気が付いたのでした
釧路川の奇跡を私のBBSの掲示板で
皆さんに報告しようとした時は
すでに寒さで指先がかじかんで携帯を扱うのも
困難な状態でした
高ぶる気持ちを落着かせて
一度車に戻り
凍えた指先を暖めて
携帯で「ラッコだ~」の記事を掲示板に更新したのは
ラッコ発見から数時間が経過した後でした
この釧路川に迷い込んだ野生のラッコとの出逢いが
2009年の私の趣味の年間釣行予定を
無効にしてしまったのでした・・・(笑)
★多忙な一年の始まり未知との遭遇★
カメラの電池もSDカードの容量も無くなって寒さに震えて
全く逃げる様子も無く
釧路川の川面にプカプカと浮いているラッコに別れを告げて
自宅に戻り
奇跡のラッコの写真をPCに取り込んで
あらためて一枚一枚の画像を確認して
はたして本当にラッコなのか?・・
ラッコという生物はどんな生物なのか・・
ラッコについての情報を検索サイトで確認していると
報道からメールが入ったのでした
これから合ってもらえますか?と
釧路川に現れたラッコの第一発見者として・・
振り返ると
釧路川に迷い込んだ野生のラッコとの出会いの
後に様々な事が起こった
平穏な釣り三昧の生活に・・・
私は釣りが趣味の
「釧路の沖」の超異常人でしかなかったのに・・
様々な出会いもここから始まった
11日の夜に東京から来た民放の取材を受けて
翌12日朝の出勤前に
雪の降る中でしばらくラッコの写真と動画を写していると
バズーガ砲の様なカメラを持った
毛糸の帽子を被ったカメラマンが横に居ました
髭をたくわえて一見強面なのだが・・
ラッコの様な純粋で可愛い目をした
大柄なカメラマンでした
髭のカメラマンさんです
その日から
私のブログは「釣ノリノリの日記」から
「ラッコのりのりの日記」に変ってしまいました・・・
釧路川に現れた野生のラッコの日々
今まで接した事の無い異性物との未知との遭遇の
生態記録ブログに変ったのでした・・
★日々のラッコの奇跡★
釧路川に現れた
野生のラッコはこれまで人間に接した事が無い様で
人の恐ろしさを知らない無防備な性格でした
2月11日夕方に放送されたニュースで
可愛い女の子が「クーちゃん」と言った事で
釧路川のラッコの通称は「クーちゃん」に決まりました
「くーちゃん」か?「クーちゃん」か?
なんて話も出ました(笑)
釧路市の市街地の川を自由に泳ぎ回るラッコに
報道も加熱し見学も日々過剰になってきました
一部の報道は釧路川に現れた野生のラッコの取材に
ボートを借りて川面からラッコに接近したのですが
これは
ラッコを見守る見学の人たちから大ブーイング!
取材の船のエンジンの音に驚き戸惑い逃げ回るラッコ・・
突然「ラッコを驚かせるな!」と見学の人々から
声があがったのでした
釧路には優しい人が多いと感じました
釧路川に迷い込んだラッコは
2月15日早朝に護岸に昇ったのです
この上陸がなければ、
この奇跡は長く続かなかったでしょう・・
このラッコが上陸した日、
逆に釧路川に入った(転落)見学者もいました・・
(釧路川に見学者が転落したのは
2度15日と18日二名が落ちました)
ラッコが上陸して、
ラッコと人間との距離は1ⅿに迫ったのでした
野生のラッコと人間の距離が1m・・奇跡です・・
北海道のラッコの研究家は船をチャーターして
歯舞群島に向かい何日もかけてラッコの観察をしますが
カメラを向けてもラッコは数百メートル先なのです
まして長時間の観察には限度があります
長くラッコを観察していたMarioさんも
ラッコの研究をするにあたり
写真を写すにしても
遠く離れて点にしか写らなかったラッコが!
釧路川ではその体毛の一本一本か判別できる程
足元で観察できると
この異常な状況に魅了されていました
しかしこの頃からなお更に
ラッコ親爺達の心配が大きくなりました
野生とラッコの異常接近は
大きな危険をはらんでいました
ラッコと人の間には柵があるだけ
小さな子供が不用意に手を伸ばせば
野生のラッコの牙に襲われる心配でした
ラッコを見守る親爺達も
再三にわたり見学の人達に注意し続けてきましたが
何度と無く
携帯で写真を写そうと手を伸ばして
噛み付かれそうになる事例が発生し
これは
その後
尾岱沼でももう少しで事故になる
紙一重の事例もありました
野生と人との関わりが近づき過ぎた
結果です
★ラッコと人々★
釧路川での日々のラッコのクーちゃんの動画記録は下記URLにてhttp://video.nifty.com/cs/catalog/video_metadata/mylst/srt_new/uid_0000005838/pgcnf_9/1.htm
http://www.youtube.com/user/turinorinori#p/u
釧路川のラッコは24時間
毎日の様に
仕切りも囲いも無い市街地の川の
人々の足元で野生の行動を見せてくれたのでした
これもまた素晴らしい奇跡でした
マスコミ報道関係者は毎日の様に報道を続けましたが
その内容も様々で
時には
釧路川のラッコの性別はと問題に取り上げたり(笑)
毎日観察していれば・・・
野生のラッコは「男の証明」を
しっかりと見せ付けていたのに(笑)
2月24日に見学のお姉さま達が下腹部にピンク色を見つけて
怪我をしたのかと心配した様でしたが・・・
お姉さま方は心配しながら良く観察して・・
突然「歓喜の声」が上りました
ラッコは男の証明を惜しげもなく公開した瞬間だったのです
ラッコのクーちゃんは「僕は男の子だよ!」と
訴えたのでした(笑)
その後も野生のラッコと人々との言葉の無い
コミュニケーションは続いたのでした
釧路川のラッコは川底から
灯台ツブを取ってきては
誇った様に取れたよ~と見学の人々に見せびらかし
目の前でガリガリと音を立てて食べる・・
見学者のテンションもあがり
野生の生物との接し方に問題も生じてきました
餌を与えようとする者の出現
貝を購入して護岸に持ち込み与えようとする時に
見学の一人から「餌を会えたら駄目だ」と
注意の声がかかった時
餌を持ってきた若人は
「お前のラッコでは無いだろ!俺の勝手だ!」と
反発した途端に
見学をしていた皆さんから
次々と声が上って
若者は餌を与える行為を思い留まりその場を離れました・・
その後も様々な問題が起こりそうになりました
寝ていると驚かせて動かそうとする人も現れました
報道も寝ている画像は困ると
雪玉をぶつける行為も見られました
ラッコ見たさに川に落ちる事故が発生した後
警備の方が現場の監視についたのですが
その中に背の高い警備員さんが居ました
心優しい方で真剣にラッコの保護を考えて頂いていました
ラッコ見たさにフェンスを越える人に注意し
ラッコに対して大きな声を出す人に
「ラッコを驚かせないで下さい」と注意したり
ラッコを守るお父さんでした
残念な事に
その警備員さんは
「警備員のくせに生意気だ!」
「警備員のくせにTVの取材に答えていた!」と誹謗されて
後にラッコの警備の職を解任されました
私の個人的な思いではありますが
あの背の高い警備員さんが
日々
クーちゃんを見守ってくれていたから
クーちゃんは安全に釧路川に滞在できたと思います・・・
★小さな活動★
私は毎日の様に出勤前や昼休みや就業後に
また休日にラッコの観察をしながら
ラッコを写真や動画に記録しました
そして私のブログで
釧路川のラッコ君の日々の生活を情報発信してきました
髭のカメラマンさんとも知り合いになり
その日の出来事の情報交換をし
その話の中で
観察のマナーの為に何か啓発活動をしないと
釧路人の恥になる様な事故が起こりかけないと
考え出し
何か行動を起こさないとならないと感じたのです
私は以前
釣り場の環境問題に関して
釣り場のマナーの啓発の為に
市内の釣具店に
写真ポスターを作って活動した経験がありました
ただ
文字だけのポスターでは無く
「釧路の沖超異常人」の素晴らしい
釣果の写真を配置して
釣り好きの皆さんの目を引いたうえで
「一釣一善」
一度の釣行で一つの善行を!
自分のゴミや周りのゴミの持ち帰り
釣り場の美化や自然を汚さないで下さいと訴え続ける
写真ポスターを作って
釧路市内の釣具店に掲示して頂き
釣り人の環境美化と自然保護の提案をして参りました
今回の
釧路川に現れた迷いラッコのクーちゃんを
見学するマナーについて
人々の目を引く
ラッコの写真入りポスターを作成して
見学の皆さんにマナーや保護について考えてもらいたい
の一念で
啓発のポスターを作り
写真ポスターにより
啓発活動を始めるようになりました
★活動の広がり★
最初は賛同してくれた髭のカメラマンさんと
たった2人の活動でした
ポスターばかりでなく
数多くのラッコの写真を展示して
より多くの人に注目してもらって
野生動物や自然の大切さを考えてもらいたい
写真展開催による啓発運動をしたいと
模索していたところ
釧路バスさんターヤンさんの協力でバスターミナルの
ギャラリーを無償で提供頂き
ミニ写真展を開催することができたのです
皆さんにラッコの写真を見て頂き
それと同時に写真ポスターでの啓発活動を実行できました
しかし
ラッコは釧路川に居る
一番大きな影響力のある場所は
やはり釧路市の観光施設の中心である
MOOでの開催でした
しかし
MOOに交渉しても最初はご理解頂けませんでした
その後
ラッコを見守る人々の活動が人の輪が
大きく広がる事になりました
いまではラッコのパパとして全国デビューしている
響さんもその1人です
護岸のアマチュアカメラマン達の輪が広がり
そして
野生のラッコが次々と人を呼んでくれて
淋しく廃れてきた釧路に稀に見る明るい話題を
振り撒き釧路を盛り上げてくれました
ラッコが人々の心に火を灯してくれたのでした
MOOでの写真展の開催に
釧路観光ガイドの会の会長さんが
積極的に協力を頂き
何とかMOOでの写真展開催にも
明るい兆しが見えたのも
とても嬉しい展開でした
ラッコを中心として人が人を呼び
環境問題
野生動物との共存の問題
釧路市への経済効果の普及
様々な市民活動の起爆剤としても日々発展しました
また
私のブログでの毎日のラッコ情報発信で国内はもとより
海外からの反響も多く
カナダのバンクーバーからも
ラッコのファンであるタヌーさんという女性が
来釧して日々ボランティアでラッコの写真展に長期間
貢献して頂ました
勿論
国内からも
長年ラッコを取り上げて情報発信している
らっこ!らっこ!ラッコ!のHPを運営している
munyさんにも様々な協力を頂き
大変お世話になりました
地元の皆さんなら
釧路川に現れたラッコに
餌付けをすることなど不可能と理解してくれると思いますが
地方の方の中には
ラッコが現れて大きな経済効果が出た
釧路川のラッコは
釧路市民が餌付けに成功して
滞在させているとの考えを持つ方も出てきて
残念に思った事もありました
地元でラッコを見守って
驚かさない様に餌を与えない様にと
毎日
野生のラッコを保護しようという
人々の活動があったのに
本当に残念な誤解を生んだ事もあったのです
たった一頭の野生のラッコが釧路に現れただけで
確かに釧路は大きく動きました
人々の気持ちが大きく動きました
マンネリの中の保身しか考えていない人達にも
何か活動しなければならないとの考えに
影響を与えてくれました
ボランティア活動で個人のできる事には限界があります
日々のラッコを見学する人々のマナーの悪さや
理解の無さを何とか良い方向に向けて行きたい
釧路川に現れた野生のラッコに何か事故が起きたら
見学している人達に何か事故があったら
釧路人が国内はじめ全世界から
非難を浴び笑われてしまうようになるのではと危惧し
もっと大きな活動をと
皆さんの協力で
釧路市の観光の拠点である
釧路フィッシャーマンズワーフMOOにての開催企画
『みんなでもちよる「ラッコのクーちゃん」写真展』
市民参加型の写真展を実現できました
市民の皆さんの参加型企画で
絶滅危惧種のラッコの保護ばかりではなく
会場に様々な写真を展示する事により
釧路の自然の素晴らしさや
大切にしなくてはならない自然の保護という環境問題
そして
広がってきた優しい心の輪を更に広げて
現在の問題を
少しでも考えて一人でも多くの方々に考えて頂ければと
数多くの皆さんに賛同頂きボランティアとして
お手伝い頂き
一ヶ月の長期に渡り開催活動してきました
写真ばかりでは無く
まさこさんの絵本もまた写真展を盛り上げてくれました
ゴールデンウイーク期間中だけでも
MOOの写真展の会場には10000名以上の
来場者がありました
様々な皆様の協力と支援を受けて
実行したイベントは集客力も来場客も
そして写真展に写真を提供したり
協力して頂いた市民の皆さんの人数においても
釧路市の市民活動の歴史の1ページに
大きく刻まれる活動となったと思います
釧路市の市民のボランティア活動と
大きなイベントとして記録に残っても
おかしくない一ヶ月であったろうと思います
★日々のラッコの生態の発見★
野生のラッコは
その生態においても貴重な記録を残してくれました
毎日の様に
目の前で見せるその野性のラッコの生態は
有名な学者のチシマラッコは
道具を使わないという長年の定説をも
いとも簡単に見事にひっくり返したのであります
釧路川の自然の中で
過すチシマラッコが
突然
川底から石を拾い
捕食の為の道具として
数多くのカメラマンの前で
道具を使うラッコとしての生態を
見せ付けたのです
後日
NHKさんが自然百景の番組の中で
厚岸の大黒島の太平洋側のアザラシの生息地を
取材している中で
野生のラッコの映像を放映しました
このラッコはNHKさんの取材の時期的にも
釧路川のラッコのクーちゃんでは無く
別の個体なのですが
その映像にもウニを食べている映像に
石を道具として使っている貴重な映像でありました
私がラッコのクーちゃんと係わりを持っていなければ
ただ
単に映像として見過ごすところであったろうと思います
水族館に入るチシマラッコは
仲間から学習して道具を使う様になると
ある文献で見た事はありましたが
自然の中で暮らす野生のチシマラッコも
クーちゃんだけではなく
道具を使うという
貴重な証明でありました
また
釧路川のラッコはその日々の滞在記録の中で
綺麗好きの性格も見せてくれました
最初に上陸したガイドステーション側の定位置に
脱糞した事がありましたが
その後その場所には近づかなかったのです
その後
二度目の定位置である日本通運さんが
配慮して置いて頂いていたイカダの上も同様に
ラッコが
カモメを襲いその死骸を放置した場所には
二度と近づかずに
滞在場所を日銀前に移動したのでした
これは私だけが感じた事かもしれないのですが・・
ラッコは綺麗好きな動物だと思います
長く愛情を持って見守ってきた人を判別する
頭の良い事もラッコのクーは見せてくれました
彼は
声や姿をしっかりと覚えているのです
釧路川で過す日々に於いて
彼は数多い見物の人の中から
私や響さん髭のカメラマンさんを
認識していました
それは
釧路を離れた納沙布岬での生活でも
しっかりと見せてくれました
彼に会いに納沙布に行き
遠く離れた場所にクーがいても
私達に気が付くと
彼は真っ直ぐに私達の足元に来るのです
飼いならした訳でもなくただ
長く彼と愛情を持って接し
日々彼に話しかけてきた中で
彼が私達を覚えてくれたのです
まるで
私達の言葉を理解している様に
彼との出会いは驚きや心配の毎日でした
★ラッコの力★
あのラッコはまた
護岸で過ごす人々に生きがいと勇気も与えてくれました
未曾有の不況下の中で
ラッコが現れるまでの日々
高年でリタイャした人々や
困窮した経済情勢の中で失職し
夢や希望の光を失い護岸で失意の時間を過ごしていた
人たちに
ラッコの影響力は大きかったのです
日々
ただ漠然と釧路川の護岸で時間を過ごしていた人々が
ラッコの出現で元気をもらい
自分にも役に立てる事があると腕まくりをして
積極的に観光の人たちに
ラッコについての説明するボランティア活動や
進んでラッコの保護の為に警備についたり
一人ひとりが充実し輝いた時間を持てたのも
野生のラッコの力でありました
ラッコは滞在していた間
釧路に元気を与え続けてくれました
★ 釧路川から発信と活動★
野生のラッコが滞在した釧路川は屈斜路湖を水源とする
全長154kmの一級河川であり
河口は人口約19万の北海道に於いて4番目の
都市から太平洋に広がる
その市街地の河口である幣舞橋のたもとに
約3ヶ月の間
野生のラッコが滞在したのでした
そして
そのラッコを見ようと
国内はもとより国外からも日々数多くの人が
集まったのでした
プロのカメラマン
報道のカメラ
観光客
釧路市民が
家庭用のデジタルカメラから携帯のカメラ等で
野生のラッコの日々の生態を写し
一般の人々の作る
野生のラッコの生の生態記録が画像で残されたのです
日々
ラッコの生態は膨大な画像資料として収められたのでした
MOOで開催した
写真展に参加協力して頂いた方々から
提供して頂いた写真も1000枚以上になり
写真展の実行委員の協議の末に
日々の釧路川でのラッコの写真は
貴重な記録であり
未来の子供達に送ることのできる
釧路の奇跡として皆さんから提供頂いた写真の全てを
7月11日に
釧路市博物館に
釧路川のラッコ写真資料として寄託させて頂き
寄託後の博物館のイベントにも
それらの記録写真は使って頂いています
その他にも色々な活動が起こり
釧路に元気をとクーちゃんネットワークでは
自費でラッコのクーちゃんをイメージした曲
「くるくるラッコ行進曲」「おやすみクーちゃん」を
釧路の子供達が編成するキッズロケット達も協力して
CDを作製し
釧路管内の小学校、幼稚園。保育園等に
釧路市教育委員会等の協力を頂きプレゼントさせて頂もらい
道東全域の子供達に
クーちゃんの歌で元気を発信してもらうという
企画を実行しました
その後
北大通の商店街の皆様にも協力を頂き
北大通の商店のウインドをお借りして
「ラッコのクーちゃん大冒険」と称して
ショウウインドギャラリー展も開催させて頂きました
その他にも
ラッコを愛する親爺達は
市内の空港や喫茶店その他
公共施設で写真展等を現在も継続実行しています
突然現れた釧路川の野生のラッコのクーちゃんはまた
日々見事な位にドラマを作ってくれました
★ドラマを作るラッコ★
日々様々な話題をふりまき
4月29日に
釧路市から住民票を受けるイベント当日
釧路市長の蝦名氏がモニュメントの除幕式をしていると
時に合わせた様に
その場に突然現れて
その式典を盛り上げたり
観光の皆様や子供達の為に
ゴールデンウイーク中は
普段の行動ではありえないくらいにラッコのくーチャンは
フィッシャーマンズワーフMOOの護岸を
連休を利用して集まった人々に
サービス精神旺盛な行動をとってくれました・・
きっとラッコのクーちゃんは
2月から滞在して優しく見守ってくれた人達に
御礼をしてくれたのかもしれないですね
5月6日までの連休の間は
野生のラッコのクーちゃんは
人々の前で素晴らしいパフォーマンスを見せてくれました
それが彼の役割だと自覚している様に・・
いや
彼は彼のするべき役割を理解し行動していたのでしょう
★別れと旅立ちそして再会★
釧路川でのラッコとのお別れの日が来ました・・・・
私は写真展のメインのイベントである
子供の日に写真展に訪れてくれた子供達に
クーちゃんの写真を約700名にプレゼントするという
最後の盛り上がりのイベントを無事に終了して連休も終わり
ホッと一息つけた翌日に・・・
連休を終えた5月7日
ようやく多忙な日々も一段落して
7日の夕方に
MOOの前に前年9月より釧路に滞在した
オーストラリアからの旅人
マット君のヨットWOOSHEEで
翌月6月に彼らの次の目的地バンクーバーへの
旅立ちの予定を話し合っていた時の事でした
マット君がコーヒーを入れてくれて
のんびりと話し合っていると
岸壁にいたクーちゃんウォッチャーから
突然私に声がかかりました
幣舞橋の下で遊んでいた
クーちゃんがヨットに近づいてきたのです
カメラを構えていた響さんが
「ノリさん!クーちゃんを呼んで!」と
岸壁からヨットに乗っていた私に叫んだのでした
離れた場所にクーを確認して
「クー!遊ぼうか!こっちにおいで!と声をかけると」
真っ直ぐにヨットの縁に彼が来たのでした
「ノリさん!遊んでよ!」と言った様に感じました
クー!ジャンプ!と言うと
クーは僕もヨットに乗せて!とばかりにジャンプしたのです
暫くクーと遊んでから
マット君との話に戻ると
クーはまたヨットの脇に来て
もっと遊んでよとおねだりする・・
クーは
別れを告げに来ていたと後から気づきました・・
暫く遊んだ後
彼はうっすらと霧のかかった釧路川に姿を消しました
それが
釧路川でのクーとの別れでした・・
ラッコのクーちゃん大冒険に旅立って行ったのでした・
★ラッコのクーちゃん大冒険★
さて約3ヶ月の間
釧路川に滞在したラッコは
5月7日に釧路を静かに旅立ったのでした
5月10日突然情報が入りました
浜中町で目撃されたのでした
私の知り合いであるフィッシュランドの女性釣師も
当日浜中でコマイ釣りを家族で楽しんで居た時に
人懐こいラッコのクーちゃんを見かけていたのでした
ラッコのクーちゃんは一路
故郷と思われる
歯舞群島のハルカリモシリ島に向かっていると
ラッコ親爺達は推測したのでしたが・・その後・・
ラッコのクーちゃんの大冒険はまだまだ続いたのでした
ドラマを作るラッコです(笑)
5月14日には納沙布岬に彼は現れて
その3日後の5月17日には
何と・・旅立ちの理由が判明したのでした!
彼の大冒険は婚活だったのです!
納沙布の行ったラッコのクーちゃんの元に
突然霧の中から現れた白ラッコの登場には
流石のラッコ親爺達も驚いたのです
響さんは早速ノンちゃんとい名をつけました(笑)
その日
霧に包まれた中でクーは
年上の魅力的な女性に
積極的にアプローチをうけたのでした
クーが大人になった記念日でした(笑)
★ラッコのクーちゃんの個体識別★
この頃のから
ラッコ親爺の大きなストレスを感じはじめました
納沙布に現れたクーちゃんは
報道に取り上げられたのですが
釧路川のラッコと納沙布に居るラッコが
同一の個体であるという事が
明確に報道されずに
「クーちゃんとみられる」というように
報道では中途半端な表現にとどまっていた事が
ストレスの原因でした
外見上の釧路川のラッコのクーちゃんの特徴だけでは
個体認識としては不十分で確定できないとの
マスコミの判断で
クーちゃんらしきラッコという表現になったのでした
当時のクーちゃんの外見状の判断は
右の長い眉毛と鼻の傷跡でしたが
しかし
報道にはその個体識別方法は確かではないとの
判断で
「らしき」という表現にとどまったのでした
すぐに
ラッコ親爺達のネットワークで
ラッコの口腔内のメラニン色素沈着である
口の中のアザが個体識別の確固たる証拠であると
ラッコの個体識別に口腔内の色素沈着の情報を
プレスに流したのでしたが
中々取り上げてはもらえないままに
報道はいつも
「クーちゃんらしき・・」に留まっていました
そんな中で
ラッコは大きく納沙布から北に移動したのでした
5月19日
突然ラッコが現れたのは
野付半島の付け根の尾岱沼漁港でした
驚かされる事ばかりでした
すぐさま個体識別の確認が
ラッコ親爺の写真でなされました
識別方法は当然に口腔内色素沈着
釧路川のラッコの大冒険の確認の為に
そして尾岱沼に現れたラッコもまた
釧路川に現れた野生のラッコと
同一の個体であるという
証明がなされました
(口腔内の色素沈着は右上顎内の
大きなアザばかりではなく下あごの歯の裏にも
独特のアザがあるのです)
ラッコ親爺達の活動の貴重な成果でしたが・・
それでも・・報道はクーちゃんらしきラッコ(笑)
この頃尾岱沼ではホタテの漁が始まる時期であり
数多くの漁船に
クーが脅かされるのでは事故がおきるのではと
ラッコを愛する親爺達の
心配は尽きなかったのです・・
クーは頭の良いラッコだから
危険を回避する能力はあると信じながらも
不安はつのるばかりでありました・・
尾岱沼の住民の皆さんもまた釧路と同じ様に
突然現れた野生のラッコに対して
非常に温かく見守ってくれました
ラッコ命の親爺達には
とてもありがたい事でありました
しかし
自然の中には数多くの危険が忍んでいます
ラッコ親爺たちが次に危惧したのは
尾岱沼から野付半島を経由して知床方面に
移動した場合は
シャチの脅威があるという事だったのです
シャチはアザラシも襲うのです
知床方面に詳しい方から
「今年はシャチの目撃が多い」と
情報が寄せられていたからです
しかし取り越し苦労でした
頭の良いラッコは
尾岱沼で美味しい海の幸を食べ放題で
体力を蓄えて
危険を避けて
無事に
5月23日に尾岱沼から一路
納沙布に向かったのでした
クーちゃんハーレムを作るために!
★自然の海の納沙布でのクー★
5月26日に
ラッコは納沙布に再び現れたのでした
ラッコを愛する親爺達の心配をよそに・・(笑)
納沙布に戻ったラッコのクーちゃんは
年上の白ラッコのノンちゃんに
女性の扱いの指南を受けて
「都会帰りの色男!」ラッコのクーちゃんとして
その色男振りを存分に発揮して
白ラッコのノンちゃんばかりでなく
茶ラッコのチャッピーまで
納沙布に呼び寄せての婚活をしたのでした
淡い恋心など遠い過去に忘れ去った
ラッコを愛する親爺達に
恋の素晴らしさを思い起こさせたのでした(笑
)
この頃すでに
ラッコ親爺達はこの頃それぞれに
6頭のラッコの存在を納沙布で確認していたのです
以前から
納沙布でのラッコの目撃情報はありましたが
一度に6頭というラッコの
確認情報は過去に無い事でした!
最初は単独や数頭でそれぞれに行動していた
ラッコ達ではありましたが
釧路で人々を呼んだクーが
今度は
納沙布岬でラッコたちを呼んだのでした
ラッコの性別の判定は海上では非常に難しいのですが
ラッコ親爺達のカメラは日々
そのラッコたちの行動や
個々の個体の特徴を
バズーカ砲の様なカメラで数万枚と思われる
写真を写しその分析をして
クー以外に身体の大きい雄のラッコ一頭の存在を
確認し
あとの4頭は雌だという具体的な証明は無いが
きっと・・都会帰りの色男に集まった雌だと(笑)
しかし・・・何故こんな事に・・
都会帰りのクーは特別に雌を集める
オーデコロンでもつけている・・?
釧路川で身にしみついた・・
油の匂いなのだろうか?(笑)
ロシアでは絶滅危惧種のラッコを
手厚く保護しているそうですが
もしかしたら
歯舞群島のラッコが増えて
食料を求めて
道東の沿岸に現れているのかも知れません
数十年前に道東沿岸で乱獲されて
姿を消した野生のラッコが戻ってきつつあるのか?
これからも注目してゆきたいですね
さて
じつはこの頃から
ラッコ親爺達の夢が大きく膨らんだのです
ラッコの妊娠期間は約8ケ月位らしいのです
そしてラッコの出産のピークは1月~3月
クーちゃんハーレムでの恋の実りは・・
年明けにはもしかすると・・・
クーちゃんハーレムで!
クーちゃん二世が誕生し
親子で釧路に帰って来るのではという奇跡の様な夢でした
(ラッコは雌だけで子育てをするそうで
家族で行動しないらしいが)
その日奇跡の日の為に
ラッコ親爺達は
ラッコのクーちゃんの体毛の採取をしてあるのです
釧路川の護岸に上陸してグルーミングをした場所を
ガムテープで探り
また
納沙布でも岩の上を探っての貴重な体毛の採取であった
将来
子供のラッコの体毛が採取できれば
DNA鑑定でクーちゃんとの関係が判明するのではという
素人的考えの夢の発想です(笑)
その後
納沙布では常にラッコが目撃される様になったのでした
(一月にようやく6頭が揃ったニュースが公表されました)
ラッコのクーちゃんは時には一頭のラッコと愛を語り合い
そして
複数の雌ラッコと思われる集団で
青春の恋を楽しんでいる光景が
写真に記録として現在も収められているのです
自然の中での手つなぎラッコの行動にも驚きました
奇跡のラッコのクーちゃん大冒険
勿論
ラッコのクーちゃんには安泰な時ばかりではありません
集まったラッコはクーちゃんのハーレムを狙う
身体の大きな雄のラッコに
追い掛け回され
首を掴まれてその力強い手で水中に押し付けられたり
クーは闘いに疲れきりクタクタになったり(笑)
それでも優男だと思っていたクーちゃんも
日々成長を続けて
ライバルの雄ラッコに果敢に戦いを挑み
時にはやはり負けながらも
納沙布を自分の縄張りにして滞在し続けています
秋にかけて納沙布では危険が増しました
昆布漁が始まり
納沙布岬のクーちゃんの縄張りにも
昆布船の脅威が増しました
そしてその後は
鮭の定置網も沿岸に隙間無く張られ
野生のラッコをとりまく環境は危険がいっぱいであり
常にラッコ親爺達は
その人的脅威にラッコのクーちゃんを
心配し続けたのでしたが
親爺達の心配をよそに・・
クーちゃんは飄々とその危機を乗り切り
現在もまた冒険を続けています(笑)
晩秋には
定置網にクーちゃんが掛かったとの
死亡説まで流れましたが
現在唯一クーちゃんの個体識別である
口腔内色素沈着で
その無責任な風評は事実無根と確認されています
彼クーには驚かされる事ばかりです
その風貌も精悍な大人の姿になり
前記しましたが
個体識別の一つとしていた
まつ毛も現在では識別の手段には使えず
また
鼻の傷も時の流れとともに完治して
個体識別の手段の一つにはならなくなりました
現在は鼻の傷は50cmの接写でも
殆ど確認できない状態です
11月7日に納沙布で口腔内の色素沈着を確認した時に
ラッコのクーちゃんの右目が外傷性白内障かと思われる
白濁を確認しました
響さんにも確認してもらったのですが
絶滅危惧種であるラッコがたとえ重大な怪我をしても
一切手を出せないのです
ただ見守るしか無いのが現状です
彼がまた釧路に戻るかは定かでは無いですが
私としては
自然豊かな納沙布で
安全に幸せに過してもらいたいと願っています
★釧路人として★
彼が霧の街釧路への目印とした
霧の街の釧路の証である
霧笛も今年3月でその音を消します
釧路人として
世界でも稀に見る野生のラッコが滞在した
市街地の中の釧路川の自然環境に誇りを持ち
野生のラッコのクーちゃんが見た
世界三大夕日と釧路が誇れる自然の美しさにもまた
釧路人としての誇りを持って
いまはただ野生のラッコが
現れた自然を守る心を持ち続けたいと
思っています
釧路の川の環境問題に携わっている
茂樹さんから
教えて頂き心に残る話があるので
ここで紹介します
「ノリさん、釧路の川の環境を守るのは、
自身の家庭から始まるのですよ、
例えば、
ゴミの収集日に何気なく捨てたスーパーのゴミ袋が
、
強い風に飛んで、風に流されて、いつしか・・
川に落ちる・・
市民が気を許して、
注意を怠った小さなゴミ一つ一つが、
集まり、いつの間にか、
大きな環境汚染の原因になる、
このくらいならと思う心の集まりが
環境を壊してゆくのです。
1人1人の心がけが大切なのです。
皆さんに理解してもらいたい、
環境は一人ひとりの心と行動が守るものですと」
私もまた、個人として何かできないであろうかと考えて、
小さな事でも
確実にできる事を
継続実行してゆかなければならないと思っています。
釧路川に突然迷い込んだ野生のラッコのクーちゃんが
与えてくれた「釧路の元気」を
大切に継続してゆきたいと思っています。
釧路川に迷い込んだ野生のラッコのクーちゃん
2月11日で来釧一周年になります
この一年
釧路は益々の不況の煽りをまともに受けて
ラッコが去った翌月の6月には
有効求人倍率0.26倍という最低水準にまで落ち込み
昨年12月でも0.34倍と低迷を続けている
2009年12月の釧路市における保護率は50.2‰(パミール)
市民20人に1人が生活保護を受給していると
公表されている
春に就職を希望する高校卒業者における
就職内定率は釧路で49.2%
明るい話題の無い状況です
これから社会に出て行こうとする
新卒が笑顔で将来に夢を追おうとする4月に
そのスタートに
全ての子供達が夢を掴める様にしてあげたいと
思うのですが
小さな野生のラッコ一頭が釧路に与えてくれた
あれ程大きな「釧路の元気」を
様々な関係機関が日々努力しても
及ばない現状が目の前にあります
あどけない顔をしていたラッコが
大自然の中で逞しく生きているかぎり
彼に負けない様にできる事を全力で
前向きに進んでゆきたいと思います
2010.02.01 釣ノリノリ
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